業界2位の企業がとるべき販売戦略とは?

2017年09月06日

あなたの会社では、X感冒薬を主力製品とする医薬品の製造と販売を行っています。感冒薬市場のシェアは上位3社が大半を占めており、A社が50%、あなたの会社が30%、C社が15%、残り5%が数社となっています。

あなたは、新商品の開発プロジェクトのリーダーとして、今回開発する新商品で、感冒薬市場におけるシェアを大きくしたいと考えています。
さて、あなたはどのようなコンセプトで新商品の開発を行えばよいでしょうか?

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他社の既存商品にない新しい効果を付加し、高価格に設定した新商品

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A社のヒット商品を改良し、同価格に設定した新商品

3

C社のヒット商品を改良し、同価格に設定した新商品

4

他社の感冒薬と同様の商品内容で、高価格に設定した新商品

A
1
他社の既存商品にない新しい効果を付加し、高価格に設定した新商品

市場に参入している企業を4つのタイプに分類し、分類された企業がそれぞれとるべき基本戦略を示した「市場の地位別戦略」があります。この「フレームワーク」では、企業のタイプを4つに分類しており、
 ・マーケット・リーダー
 ・チャレンジャー
 ・フォロワー
 ・ニッチャー
としています。

・マーケット・リーダー
市場における業界のトップ企業。メイン事業の周辺需要の拡大に注力し、プライスリーダーとして非価格競争を推進するのが主な戦略であり特徴となる。

・チャレンジャー
マーケット・リーダーに次ぐ位置づけの企業。マーケット・リーダーとは異なる独自の戦略(マーケット・リーダーが拡大する周辺需要にメイン事業を置く、価格競争を推進する等)をもって対抗するのが主な戦略であり特徴となる。

・フォロワー
マーケット・リーダー及びチャレンジャーに対して、何れの点(ヒト、モノ、カネ、情報)においても劣る位置づけの企業。業界内における新しい戦略を打ち出すと言うよりも、実証済みの手法をいち早く模倣するのが主な戦略であり特徴となる。

・ニッチャー
業界内の限られた特定領域において特殊な競争力を有している企業。特定領域内に限りマーケット・リーダーと同等の振る舞いができる。

今回の問題の場合、あなたの会社はチャレンジャーに位置付けられるため、採用すべき戦略としては、既存商品に新たな付加価値をつける等、明確な差別化戦略が適切といえます。ただし、このようなチャレンジャーの仕掛けに対して、マーケット・リーダーは、同様の商品をすぐに販売すること(=同質化)で対抗してくることをあらかじめ予想しておく必要があります。

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