低コストと高付加価値を、同時に実現するには?

2016年09月21日

コストを引き下げると同時に顧客にとっての価値を向上させていく考え方で、「バリューイノベーション」というものがあります。この考え方では、4つのポイントで情報を整理します。 さて、あなたは中高年向け専用携帯の開発責任者で、「バリューイノベーション」のフレームワークを用いて中高年層のニーズに沿った携帯を考案しています。

前提となる中高年層の携帯電話に対する利用調査の結果は以下の通りでした。

1.高性能な機能は使いこなしていない
2.デザイン性の高い携帯電話はあまり売れていない
3.若年層と比較すると、インターネットコンテンツの使用頻度は低い
4.モニタの文字が小さいとの声がよく上がっている
5.操作そのものが難しいとの声がよく上がっている

次のうち、「バリューイノベーション」の考え方として、適切でないものはどれでしょうか?

1

取り除く⇒デザイン性

2

減らす⇒ボタンの数

3

増やす⇒画面のサイズ

4

新しく付け加える⇒中国語変換機能

A
4
新しく付け加える⇒中国語変換機能

「バリューイノベーション」を検討するために、4つのポイントがあり、これをERRC(エルック)といいます。
1.Eliminate 完全に取り除ける要因
2.Reduce  大胆に減らせる要因
3.Raise   大胆に増やせる要因
4.Create  新たに付け加える要因
EliminateとReduceは低コスト化を導き、RaiseとCreateは新たな価値を提供することにつながります。この両方を一緒に実現した商品やサービスを生み出すと新たな市場を開拓する可能性は大きくなります。

設問の前提を考慮すれば、AV機能、高速インターネット通信及びデザイン性などは取り除くことに妥当性がありそうです。
また、上記にしたがって使用するボタンの数や利用できるコンテンツ数なども減らすことも可能でしょう。
逆に、増やしたり新しく付け加えることを考えた場合、中高年層は老眼の方も増えてくるので、画面を大きくしたり、文字の大きさを可変にしたり、読み慣れない英語表記よりも日本語表記にすることがニーズに沿ったものだと想像できます。
また、新しく付け加えるものとして、回答の選択肢では、中国語変換機能としていますが、分かりやすく解説した説明書や操作ビデオの方が、ターゲットを捉えたものと言えるでしょう。

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