事実から推測して結論を導く方法は?

2015年12月02日

あなたは、A社の経営企画室のマネージャーです。会社の現状報告を行うために、自社の現状分析を行っています。 現在判明している事項は下記の通りです。
1.A社には多額のキャッシュがある。
2.A社の株式は競合他社に比べて割安になっている。
3.A社は国際的な特許をもっており、競争力のある商品を開発できる技術がある。

上記の3つの事柄から判断して、次のうち、最も適切な仮説はどれでしょうか?

1

A社は、他社に買収される可能性がある

2

A社は国際競争力のある技術分野に特化していかなければならない

3

A社は多額のキャッシュを利用して新規事業を開拓していくべきだ

A
1
A社は、他社に買収される可能性がある

いくつかの事実から推測される結論を導く論法を、「帰納法的論理展開」(帰納法)といいます。事実を積み上げることによって、論理的な飛躍が少ない仮説を立てることが可能です。
問題文には「A社には多額のキャッシュがある」「A社の株式は、競合他社に比べて割安である」「A社は国際的な特許をもっており、競争力のある商品を開発できる技術がある」3つの事実が存在します。この3つの事実から導き出される仮説は、「A社は国際的な特許をもっており、多額のキャッシュももっているのに加えて、株式が割安なため、容易に買収されてしまう可能性がある」といえます。
帰納法は、現在把握している事実を元に初期仮説を立案する際に非常に有効です。ただし、帰納法の欠点は、事実を網羅的に用いた論理証明をしない限り、導き出した結論は必ずしも確実な真理ではないということです。つまり、現状把握している情報に、間違いや抜け漏れが発生していると正しい仮説にならない場合があります。したがって、仮説と検証を繰り返し、不足している事実を補う必要があります。

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